アーロンチェアであぐらは痛い?対策と座り方を徹底解説【競合品との比較あり】
こんにちは。プレステージチェア、運営者の「RYO-MA」です。
高機能チェアの代名詞とも言えるアーロンチェアですが、購入を検討されている方や既に愛用されている方の中には、仕事中の集中モードだけでなくリラックス時のあぐら姿勢についても気になっている方が多いのではないでしょうか。
自宅でのデスクワークが増えた今、日本人としてはどうしても椅子の上で足を組みたくなったり、あぐらをかいて休憩したくなったりするものです。
しかし、実際に試してみるとフレームが当たって痛いと感じたり、サイズ選びで悩んだりすることも少なくありません。
また、オットマンやクッションを使うことで快適になるのか、それともエンボディチェアのような他の椅子と比較してどうなのかという点も重要な判断材料になります。
- アーロンチェアであぐらをかくと痛みが生じる構造的な原因とリスク
- Cサイズやクッションを活用した具体的なあぐら対策とその効果
- オットマンの導入や他社製チェアとの座り心地の違いについての比較
- 無理な姿勢が製品寿命や保証に与える影響と注意点
アーロンチェアであぐらをかくと痛い構造的理由
結論:設計思想上、あぐらのようなリラックス姿勢を非推奨
(参考リンク ⇒ アーロンチェアの設計思想)
なぜ座っていると足が痛くなってしまうのか、そのメカニズムと身体への影響について、構造的な視点から詳しく解説していきます。
フレームが当たり足が痛い原因と神経圧迫

アーロンチェアに座ってあぐらをかこうとすると、多くの人が最初に感じるのが「足の痛み」です。
これは、座面の周囲を囲っている高剛性のフレーム(リム)が原因です。
一般的なクッション素材の椅子とは異なり、アーロンチェアは「ペリクル」と呼ばれるメッシュ素材を強い張力で張り渡す構造になっています。
この張力を支えるために、座面の外枠は非常に硬い樹脂で作られており、体重をかけてもほとんど変形しません。
あぐらをかくと、ちょうど「くるぶし」や「すねの外側」がこの硬いフレームに強く押し付けられることになります。
また、座面がバケット形状(お尻が収まるように中央が低く、両端が高い形状)になっていることも、あぐらを難しくしている要因の一つです。
膝を開こうとしても、高くなった両端のフレームが邪魔をして、自然なあぐらの姿勢を取ることを物理的に拒絶してしまうんですね。
Cサイズならあぐらができるか徹底検証

「自分はBサイズが適正だけど、あぐらをかきたいから大きめのCサイズを選べば良いのでは?」と考える方もいらっしゃるかと思います。
確かに、CサイズはBサイズよりも座面幅が広いため、フレームの内側に足を収めるスペースは確保しやすくなります。
| サイズ | 座面幅(目安) | あぐらのしやすさ |
|---|---|---|
| A(スモール) | 狭い | 非常に困難(激痛を伴う可能性大) |
| B(ミディアム) | 標準 | 窮屈(フレームに足が当たる) |
| C(ラージ) | 広い | 比較的可能(スペースに余裕あり) |
しかし、安易なサイズアップには大きな落とし穴があります。
それは「座面の奥行き」の問題です。Cサイズは座面の奥行きも長くなるため、あぐら以外の通常の姿勢で座った際に、座面の先端が膝裏(膝窩)に当たって圧迫してしまうリスクがあります。
これにより血流が悪くなり、むくみや疲れの原因になることも。
あぐらのためだけにオーバーサイズを選ぶことは、アーロンチェア本来の「健康的に座る」というメリットを損なう可能性が高いため、慎重な判断が必要です。
座面にクッションを敷く効果と注意点

手軽な対策として、座面の上にクッションや座布団を敷くという方法があります。これにより、硬いフレームと足との直接的な接触を防ぎ、メッシュの硬さを緩和することができます。
クッション選びのポイント
薄すぎるものではフレームの硬さをカバーしきれないため、ある程度厚みのある低反発クッションや、あぐら専用のサポートクッションなどが効果的です。
ただし、クッションを敷くことで実質的な「座面高」が上がってしまう点には注意が必要です。
アームレストの位置や机との高さ関係が崩れてしまうため、椅子全体の調整をやり直す必要があります。
また、アーロンチェアの最大の特徴であるメッシュの通気性が損なわれてしまうため、夏場などは蒸れやすくなるかもしれませんね。
オットマンを使えば快適に座れるか解説

個人的に最もおすすめしたい対策の一つが、「オットマン(フットレスト)」の導入です。
無理に椅子の上であぐらをかこうとするのではなく、足の置き場を椅子の外に作るという発想ですね。
座面と同じくらいの高さに調整できる独立型のオットマンを用意し、そこに足を投げ出したり、あぐらをかいた足を乗せたりすることで、フレームによる圧迫から解放されます。
これなら、アーロンチェアのリクライニング機能を活かしてゆったりと休憩することができます。
アーロンチェアには純正のオットマンが存在しませんが、インテリアに馴染む汎用品や、他社製の高機能オットマンを組み合わせることで、快適性は格段に向上しますよ。
無理な姿勢によるメッシュの破損と保証

最後に、コスト面でのリスクについてもお伝えしておかなければなりません。
アーロンチェアの座面メッシュ(ペリクル)は、お尻全体で体重を分散して支えるように設計されています。
あぐらをかくと、「くるぶし」や「かかと」といった点に体重が集中します。これにより、メッシュが局所的に伸びてしまったり(たるみの原因)、最悪の場合は破れてしまったりする恐れがあります。
保証対象外になるリスク
ハーマンミラー社の12年保証は非常に手厚いものですが、取扱説明書に記載されていない不適切な使用方法(座面の上で立つ、膝をつくなど)による破損は、保証の対象外となる場合があります。
あぐらによるメッシュの破損が「誤用」と判断された場合、高額な座面交換費用が発生する可能性があることは、頭の片隅に置いておくべきでしょう。
アーロンチェアであぐらをするための対策と比較
ここまではアーロンチェアの構造的な難しさをお話ししましたが、それでも「良い椅子でリラックスしたい」という気持ちは痛いほど分かります。
ここからは、具体的な解決策や、あぐらに適した競合チェアとの比較について掘り下げていきましょう。
あぐら対策専用のU-FO等を活用する
実は、世の中には「アーロンチェアであぐらをかきたい」という世界中のユーザーの声に応えた、専用のアクセサリーが存在します。
その代表格が、アメリカのブランド「U-FO」などが展開している専用クッションです。
これはアーロンチェアの座面形状に合わせて成形されたオーバーレイ(上乗せ)タイプのクッションで、硬いフレーム部分を覆い隠し、座面をフラットなソファのような状態に変えてくれます。
これを装着すれば、フレームの痛みを感じることなく、快適にあぐらをかくことが可能です。
入手には海外からの輸入が必要だったり、価格も数万円クラスと安くはありませんが、アーロンチェアを「最強のリラックスチェア」に変身させるための投資としては、検討の余地があるかもしれません。
あぐらに最適なエンボディチェアとの比較

もし、これから椅子の購入を検討していて、「あぐらがかけること」の優先順位が高いのであれば、同じハーマンミラー社の「エンボディチェア(Embody Chair)」が強力な選択肢になります。
エンボディチェアの特徴
アーロンチェアと違い、エンボディチェアには座面の外枠(硬いフレーム)がありません。
座面全体がピクセル構造という柔軟な面で構成されており、端の方まで柔らかく変形します。
そのため、あぐらをかいても足が痛くなることはほとんどありません。
私自身も座り比べたことがありますが、リラックス時の自由度の高さという点では、エンボディチェアの方が圧倒的に上だと感じました。「集中」のアーロン、「自由」のエンボディ、といったイメージで選ぶと失敗が少ないかなと思います。
コンテッサセコンダの座面なら痛くない
日本のオフィス家具メーカー、オカムラの最高峰「コンテッサ セコンダ」も、あぐらユーザーには非常に魅力的な選択肢です。
コンテッサの大きな特徴は、座面の素材を「メッシュ」と「クッション(布張り)」から選べる点です。
特にクッション座面を選べば、前方のフレームの硬さをウレタンが吸収してくれるため、あぐらの痛みは大幅に軽減されます。
また、座面幅も日本人の体格に合わせて広めに設計されているため、窮屈さを感じにくいのもポイントです。
手元のアームレストでリクライニング操作ができるなど、あぐらをかいたまま体勢を変えやすい操作性の良さも、リラックス重視の方には嬉しい機能ですね。
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エルゴヒューマンはオットマン内蔵で快適

コストパフォーマンスと機能性のバランスで人気なのが「エルゴヒューマン プロ」です。
この椅子の最大のアドバンテージは、なんといっても「オットマンが内蔵されているモデルがある」という点でしょう。
座面の下からサッとオットマンを引き出せば、すぐに足を伸ばして寝るような姿勢や、オットマンの上であぐらをかくような姿勢を取ることができます。
別途オットマンを用意する必要がなく、省スペースで完結するのは大きな魅力です。
座面枠自体はメッシュ張りでフレームがあるため、座面の上で直接あぐらをかくとやはり少し痛いですが、内蔵オットマンをうまく活用することで、アーロンチェア単体よりもはるかにリラックスしやすい環境が作れます。

アーロンチェアであぐらをかく結論と推奨
ここまで、アーロンチェアでのあぐら姿勢について、デメリットや対策、代替案を見てきました。
結論 : あぐらには不向き
無理にあぐらをかき続けることは、身体への負担や製品の破損リスクを伴います。
それでもアーロンチェアのデザインや機能に惚れ込んでいて、どうしてもあぐらをかきたい場合は、以下の対策を推奨します。
- オットマンを併用する(最も推奨される安全な方法)
- サイズ選びを慎重に行う(ただしCサイズの奥行き問題に注意)
- 専用クッションなどを導入する
もし「椅子の上で自由にあぐらをかいてリラックスしたい」という要望が第一にあるのであれば、エンボディチェアやコンテッサセコンダといった、より自由度の高い椅子を検討するのも賢い選択かなと思います。
高価な買い物ですので、ぜひご自身のワークスタイルやリラックスの仕方に合った一脚を見つけてくださいね。
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