【完全ガイド】セイルチェア分解|座面の外し方やきしみ音の修理方法
こんにちは。プレステージチェア、運営者の「RYO-MA」です。
長年愛用してきたセイルチェアからギシギシと異音がしたり、座面の奥に入り込んだホコリが気になったりすることはありませんか。
また、引っ越しで送料を安く抑えるための送り方を知りたかったり、ガスシリンダーの交換やアームレストの撤去を考えていたりする方も多いはずです。
実はセイルチェアの分解や掃除、修理といったメンテナンスは、構造さえ理解してしまえば自分で行うことも不可能ではありません。
今回は、背もたれの外し方からきしみの解消法まで、私の経験をもとに詳しく解説していきます。
- セイルチェアを分解するために絶対に必要な特殊工具と準備
- 座面や背もたれを安全に取り外して隅々まで掃除する手順
- 長年の悩みである「きしみ音」を解消する具体的な修理方法
- ガスシリンダー交換や引っ越し時の分解で失敗しないコツ
セイルチェア分解の準備と座面や背もたれの外し方
まずは分解作業の基本となる準備と、主要パーツの取り外し手順から見ていきましょう。
セイルチェアはデザイン性が高い反面、パッと見ただけではネジの位置がわからない構造になっています。
無理にこじ開けようとするとパーツを破損させてしまうので、正しい手順を知ることが何よりも大切ですね。
必要な工具と六角レンチやドライバーの準備

セイルチェアの分解を始める前に、必ず揃えておかなければならない工具があります。実は、家庭にある普通のドライバーセットだけでは、主要なネジを回すことすらできないんです。
特に重要なのが「トルクスレンチ(ヘクスローブレンチ)」です。
【必須工具リスト】
- T40 トルクスレンチ:背もたれ(Yタワー)などの主要ボルト用。これは必須です。
- T20 トルクスレンチ:アームパッドなどの細かいパーツ用。
- マイナスドライバー:座面のストッパーを外す際に「てこ」として使います。
- 作業用手袋(軍手など):金属パーツやグリスから手を守るために必要です。
- 養生シートや毛布:床を傷つけないために必ず敷きましょう。
六角レンチと似ていますが、トルクスは星型の穴になっています。
サイズは「T40」という少し大きめのものがメインで使われているので、ホームセンターなどで事前に購入しておくことを強くおすすめします。
座面の外し方とスライドロック解除の手順

分解の第一歩は座面(シートパン)を外すことです。
ここを外さないと、背もたれのネジや内部のメカニズムにアクセスできません。
座面はネジ止めではなく、レールに乗っていてロックがかかっている状態です。
以下の手順で慎重に作業を進めてください。
作業手順
- 椅子の高さを一番上まで上げます。
- 座面の奥行き調整レバーを引きながら、座面を「一番手前(前方)」までスライドさせます。
- 椅子を横倒しにして、座面の裏側を覗き込みます。
- 左右のレール付近にある「白いプラスチックのストッパー」を探します。
この白いストッパーが、座面が後ろに抜け落ちないように止めているパーツです。
ここにマイナスドライバーを差し込み、ツメを外側に押し出すようにしてストッパーを取り外します。
ストッパーが外れたら、今度は座面奥行き調整レバーを引きながら、座面を「一番奥(後方)」へ向かってスライドさせてください。
通常止まる位置を超えて後ろへスライドし、そのまま持ち上げれば座面が外れます。
背もたれの外し方とYタワー固定ネジの位置

座面が外れると、背もたれ(Yタワー)を固定しているボルトが見えてきます。
ここであの「T40トルクスレンチ」の出番です。
背もたれは、座面ベースの後方にある金属ブラケットに強力なボルトで固定されています。
通常は上部に3本程度のボルトが見えるはずですが、モデルによっては下側から固定されている場合もあるのでよく確認してください。
【注意】
これらのボルトは工場出荷時に非常に強く締め付けられています。
ネジ穴をナメないように、レンチをしっかりと奥まで差し込んでから回してください。
また、ボルトを抜いた瞬間に背もたれが倒れてこないよう、手で支えながら作業することをおすすめします。
アームレストの外し方と交換の手順
アームレスト(肘掛け)がボロボロになったり、デスクに収めるためにアームレス仕様にしたいという方もいるかと思います。
アームパッド(クッション部分)だけを交換したい場合は、パッドの裏側にある隠しネジ(主にT20サイズ)を外せば交換可能です。スライドさせたり、内部のツメを押したりして取り外します。
一方、アームレスト自体を根元から外したい場合は、座面ベースの側面から差し込まれている支柱を引き抜く必要があります。
座面の裏側にある固定ピンやボルトを外すことで引き抜けますが、高さ調整機能付きのモデルは内部で複雑に噛み合っていることがあり、コツが必要です。
無理に引っ張ると破損の原因になるので慎重に行いましょう。
座面の掃除と隙間のホコリ除去方法

座面を外した状態こそ、普段手の届かない場所を掃除する絶好のチャンスですね。
メカニズムの隙間には驚くほどホコリが溜まっています。
掃除機で吸い取ったり、エアダスターで吹き飛ばしたりしてリセットしましょう。
メッシュの背もたれは、中性洗剤を薄めたぬるま湯で拭き掃除をするのが安全です。
【水洗いの注意点】
リンサー(水洗いクリーナー)を使って座面を丸洗いする動画などをよく見かけますが、個人的にはあまりおすすめしません。
座面内部のウレタンは分厚く、一度濡らすと中心まで乾くのに非常に時間がかかります。生乾きの状態はカビや加水分解(ウレタンの劣化)を早める原因になるため、もし行うなら数日間かけて徹底的に乾燥させる覚悟が必要です。

セイルチェア分解によるきしみ修理とガスシリンダー交換
ここからは、より実践的な「修理」や「改造」に近い領域に入っていきます。
特にきしみ音の解消は、多くのセイルチェアユーザーが抱える悩みの一つではないでしょうか。
背もたれのきしみ音を修理する対策

背もたれに寄りかかると「ギシギシ」「パキッ」と音がする場合、その原因の多くは「Yタワーと座面ベースの接合部」にあります。
金属と樹脂という異なる素材が擦れ合うことで音が発生しているのです。
単にネジを増し締めするだけでは再発することが多いため、
私は以下の方法を試すことがあります。
- 一度Yタワーを完全に取り外す。
- ホームセンターで売っている薄いゴムシート(0.5mm〜1.0mm程度)を用意する。
- 接合部の形に合わせてカットし、パッキンのように間に挟んでからボルトを締め直す。
こうすることでゴムが緩衝材となり、不快な接触音を劇的に減らすことができます。
このとき、ボルトを全力で締めすぎず、ゴムの弾力を潰さない程度に「適度な強さ」で留めるのが静音化のコツだったりします。
ガスシリンダー交換とハンマーの使い方

「座面の高さが変わらなくなった」「勝手に下がってくる」という場合はガスシリンダーの寿命です。
しかし、このシリンダー交換はセイルチェア分解の中で最もハードな作業と言えます。
シリンダーは長年の荷重で金属同士が完全に固着しています。手で引っ張っても絶対に抜けません。
【固着したシリンダーの外し方】
- 準備:前日に接続部分に「WD-40」などの潤滑剤をたっぷり吹き付けておく。
- 脚部側:逆さまにして、シリンダーの底をゴムハンマーでガンガン叩き出す。
- 座面側:これが最難関です。大型の「パイプレンチ」でシリンダーの太い部分をガッチリ掴み、回転させる力で固着を破壊します。
パイプレンチを使うとシリンダーは傷だらけになりますが、交換前提なら問題ありません。この作業はかなりの力仕事になるので、怪我には十分注意してくださいね。

キャスターの外し方と交換時の注意点
キャスターの交換は比較的簡単です。工具は不要で、手で真っ直ぐ引き抜くだけです。
固い場合はマイナスドライバーでこじれば外れます。
交換用キャスターを選ぶ際は、床材に合わせることが重要です。
| 素材タイプ | 特徴 | おすすめの床 |
|---|---|---|
| ナイロン(硬い) | カーペットの上でも転がりやすい。標準装備が多い。 | カーペット |
| ウレタン(柔らかい) | フローリングを傷つけにくく、グリップ力がある。 | フローリング |
日本の住宅でフローリングに直置きする場合は、ウレタンキャスターへの変更が推奨されます。
純正品以外を買うときは、軸の径(11mm規格が一般的ですが要確認)が合っているか必ずチェックしましょう。
引っ越し時の分解と輸送コスト削減

引っ越しやフリマアプリでの売却時、セイルチェアをそのまま送ると「らくらく家財宅急便」などの高額な送料(Cランク・8,000円〜など)がかかってしまいます。
ここまで解説した手順で「座面」と「脚部」だけでも分離できれば、一般的な宅配便の160〜180サイズに収められる可能性があります。
これで送料を数千円単位で節約できることもあるので、売却益を最大化したい方には分解発送が有利ですね。
まとめ:セイルチェアの分解は自己責任で
セイルチェアの分解についセイルチェアの分解について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
構造を知れば、きしみ音の修理や大掃除など、愛着ある椅子をより長く快適に使い続けることができます。
最後に一つだけ、大切なことをお伝えしておきます。
【重要】メーカー保証について
ハーマンミラー社の製品保証(最大12年)は、「ユーザー自身による分解・改造」が行われた時点で失効します。
たとえネジを回しただけでも、メーカーの規定により保証対象外と判断される可能性が高いです。
ハーマンミラージャパンの公式サイトでも、品質保証の適用条件として「お客様で製品の分解や改造がされていないこと」が明確に定められています。
保証期間が残っている場合や、正規代理店から新品で購入された方は、まずはディーラーやカスタマーサポートに相談することを強くおすすめします。
今回ご紹介した方法は、あくまで保証が切れた製品や、中古で入手した椅子を自己責任でメンテナンスしたい方向けのテクニックです。
リスクとメリットを天秤にかけ、あなたにとってベストな選択をしてくださいね。

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